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- 障害年金の請求のポイント -
⑥「発達障害」の障害年金のポイント

⑥「発達障害」の障害年金のポイント

「発達障害」の障害年金のポイントについて説明をします。

(1)(はじめに)

専門家のホームページなどを見ると、「発達障害」の障害年金の請求は比較的簡単であり、受給のための何か特別な方法(ノウハウ)があるかの内容を目にすることがあります。
しかし、「発達障害」の障害年金の請求は、他の傷病に比べて、障害年金受給のハードルが低いとは言えず、また請求には困難を伴うこともあります。
また、何か特別な方法があるわけではありません。

 

以下、少し長い文章となりますが、「発達障害」の障害年金の請求のポイントなどを説明していきたいと思います。

障害年金の請求の上で、少しでも参考となることがあれば幸いです。

(2)(障害年金の3つのポイント)

障害年金の審査基準である「障害認定基準」の改正が平成23年にあり、この際の改正時に、精神疾患の基準中に「発達障害」の項目が新しく設けられました。

 

他の精神疾患とことなり、「発達障害」の項目は後から設けられたため、審査事例の集積が十分でなく、改正当初の障害認定基準の実際の運用が、必ずしも明確でない側面がありました。
すなわち、同じような障害の状態であっても、個々の審査事例によって、障害年金が支給される場合もあれば、不支給となる場合もあるというように判断が分かれ、審査実務の安定性の問題が指摘されることがありました。

 

そして、現在では改正当初に比して、審査実務の安定的運用がなされていますが、過去の障害年金の歴史の流れを回顧し、請求にあたっての考慮の一端とすることが、一見迂遠であるかに見えて、時に有益な示唆を与えてくれることがあります。

 

前置きが長くなりましたが、現在においては、障害認定基準の内容及びこれまでの審査実務の実際に照らせば、「発達障害」での障害年金の請求の踏まえるべきポイントは、以下の3つを数えることができるものと考えます。

 

①「障害認定基準」の支給要件を明確に意識すること。
②「知的障害」などの他の傷病がないかどうかを見極めること。
③「病歴・就労状況等申立書」を他の傷病にも増して、詳細・綿密に作成すること。

 

以下、上記のポイントについて説明をしていきます。

(3)「障害認定基準」の支給要件を明確に意識すること。

「障害認定基準」の支給要件とは、障害年金が支給されるための要件のことに他なりません。「発達障害」の場合、この支給要件が「障害認定基準」に明確に規定されています。
すなわち、概説すれば、以下の3つの項目(要件)です。
①社会性やコミュニケーション能力の障害。
②不適応な行動がみられること。
③日常生活への適応にあたって援助が必要なこと。

 

注意すべきは、どれか1つでよいのでなく、3つをすべてを満たしていなければならないということです。障害年金受給のためには、診断書上に社会性やコミュニケーション能力の欠如・欠乏や不適応な行動などを具体的に記載してもらうことが必要となるのです。
換言すれば、診断書の具体的記載事実を、障害認定基準の支給要件の文言へ「あてはめ」を行ってみて、診断書の記載内容が、支給要件を満足するものとなっているかをチェックすることが必要なのです。

 

そして、「発達障害」の場合、障害認定基準の支給要件自体が、客観的かつ網羅的な体裁を以て規定されています。

そうである以上、障害年金を申請をする側は、障害認定基準の内容を明確に意識する必要があり、障害認定基準という客観的要件を践んだ申請行為が審査する側の事情に左右されないであろうことは、見易い道理であると言えます。

(4)「知的障害」などの他の傷病がないかどうかを見極めること。

「発達障害」の場合、「知的障害」などの他の傷病を伴っていることがあります。

 

そして、「発達障害」では、初診日が厚生年金加入中である場合は少なく、ほとんどが20歳前か国民年金加入中であり、また、就労についても、一般就労することが可能な場合がみられます。

 

初診日が20歳前か国民年金加入中となると、障害基礎年金の請求となり、障害等級2級以上でなければ障害年金を受給することができません。
そして、「一般就労が可能」ということになると、「発達障害」での障害年金受給のハードルは、一般的に高くなるものと考えられます。

 

そうした点を踏まえれば、「発達障害」のみで障害年金の請求をするよりも、たとえ「知的障害」などの状態が、ごく軽度のものであっても、他の傷病をも併せて障害年金の請求を行う方が、障害年金の受給可能性は高まるものと言えます。
なぜなら、障害年金の審査にあたっては、複数の障害の状態を総合的に考慮して審査・判定をすることになっているからです。
つまり、「知的障害」などの他の精神疾患の状態が軽度なものであっても、障害年金の審査にあたっては、その内容が加味されるからです。

 

これまで述べた内容は、障害年金を受給できるかのボーダーラインにある場合などには、大変大きな意味を持ってくるのです。
そして、実際にも、「発達障害」で障害年金を請求する方の障害の程度は、障害年金に手が届くがどうか紙一重である場合が多いことは、障害年金の申請経験上から指摘することが出来ます。

 

ですから、障害年金を請求するにあたっては、「知的障害」などの他の精神疾患も併せて請求ができるかどうかをよく見極めることが大切です。
(5)「病歴・就労状況等申立書」を他の傷病にも増して、詳細・綿密に作成すること。

「発達障害」の場合の病歴・就労状況等申立書には、出生時からの生活の状況や環境などを細かく記載する必要があります。

 

この点については、他の精神疾患の場合と大きくことなっています。
出生時のことから細かく記載をするためには、「十分な事前の準備」が必要となります。 場合によっては、両親の書いた日記・記録などの過去の資料にあたる必要が出てきます。 そして、資料を集めて、それを十分に吟味・分析し、さらに資料の中の情報を使いこなせるようにします。
それらの手順を踏んだ上で、「病歴・就労状況等申立書」の作成をしていく必要があります。

 

そして、「病歴・就労状況等申立書」に書くべき内容は、上記(3)で述べたように障害認定基準の支給要件を満足する具体的な事実を一つひとつ余さず記載するということです。
「どのような不適応な行動があるのか。」という点を例にとれば、具体的な不適応な行動を時系列に沿って列挙し、それぞれの内容について、事実に即して、できるだけ細かく記載していくということです。
同時に、数字で示すことができるものは数値化するなどして、文章の内容をなるべく可視化しておくこともポイントです。

 

ここでも、 障害年金の審査基準である「障害認定基準」を明確に意識し、その障害認定基準の要件に具体的な事実を「丁寧にあてはめていく」という視点を以て、「病歴・就労状況等申立書」の作成を行うことが、とても大切となるのです。

 

以上まとめると、「発達障害」の障害年金の請求には、他の傷病での請求以上に、十分な事前の準備が必要であり、また「障害認定基準」を理解するなどの請求のポイントを踏まえることがとても大切です。

  1. その他の障害年金のポイントについては下記のリンクからご覧ください。
  2. 「統合失調症」の障害年金のポイント
  3. 「うつ病」の障害年金のポイント
  4. 「双極性障害(躁うつ病)」の障害年金のポイント
  5. 「脳疾患(脳出血、脳梗塞等など)」の障害年金のポイント
  6. 「がん(悪性新生物)」の障害年金のポイント
  7. 「発達障害」の障害年金のポイント
  8. 「難病」の障害年金のポイント
  9. 「腎疾患(人工透析など)」の障害年金のポイント
  10. 「心臓疾患」の障害年金のポイント

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